頭から足の先までの動脈硬化病変に対応
専門医3人体制で「もの忘れ外来」を拡充
脳疾患や循環器疾患をはじめとする各分野の専門医が複数在籍し、「頭から足の先まで、動脈硬化病変を治療する病院」として地域医療に貢献する札幌白石記念病院。
脳卒中や心筋梗塞など、動脈硬化性疾患の急性期医療から不整脈の治療に豊富な実績があるほか、回復期リハビリテーション医療にも力を入れている。また、新たな分野として認知症医療に力を入れ、2025年4月から長年にわたり認知症医療に取り組んできた脳神経外科医の松村茂樹医師が着任し、従来の2人体制から3人体制で「もの忘れ外来」を拡充。本院に加え、「南郷18丁目クリニック」にも開設し、25年4月から11月までの8カ月で新規患者は2カ所の外来で約300人に及んでいる。
「もの忘れには、健常者に生じる年齢相応のものと、認知機能の低下はあるが日常生活には支障がない認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)、さらに健常者とMCIの間にある主観的認知機能低下(SCD)、認知症そのものにも軽度・中等度・重度があります。特にSCDは、本人が認知機能の低下を自覚しているものの、検査では異常が見られない状態のことで、もの忘れを自覚しない方に比べてMCIや認知症のリスクが約2倍あるといわれています。認知症を防ぐためにもSCDやMCIの段階で治療を始めることが極めて重要であり、当病院のもの忘れ外来では、SCDやMCIの早期発見に努めています」と松村医師。23年12月から使用可能となったアルツハイマー病によるMCIと軽度認知症に対する新薬の抗アミロイドβ抗体薬の治療もこれまで25例行っている。本院の「もの忘れ外来」は予約制だが、南郷18丁目クリニックは予約なしで診療が受けられ、「もの忘れが気になったらすぐに受診してほしい」と話す。
脳卒中や心筋梗塞など、動脈硬化性疾患の急性期医療から不整脈の治療に豊富な実績があるほか、回復期リハビリテーション医療にも力を入れている。また、新たな分野として認知症医療に力を入れ、2025年4月から長年にわたり認知症医療に取り組んできた脳神経外科医の松村茂樹医師が着任し、従来の2人体制から3人体制で「もの忘れ外来」を拡充。本院に加え、「南郷18丁目クリニック」にも開設し、25年4月から11月までの8カ月で新規患者は2カ所の外来で約300人に及んでいる。
「もの忘れには、健常者に生じる年齢相応のものと、認知機能の低下はあるが日常生活には支障がない認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)、さらに健常者とMCIの間にある主観的認知機能低下(SCD)、認知症そのものにも軽度・中等度・重度があります。特にSCDは、本人が認知機能の低下を自覚しているものの、検査では異常が見られない状態のことで、もの忘れを自覚しない方に比べてMCIや認知症のリスクが約2倍あるといわれています。認知症を防ぐためにもSCDやMCIの段階で治療を始めることが極めて重要であり、当病院のもの忘れ外来では、SCDやMCIの早期発見に努めています」と松村医師。23年12月から使用可能となったアルツハイマー病によるMCIと軽度認知症に対する新薬の抗アミロイドβ抗体薬の治療もこれまで25例行っている。本院の「もの忘れ外来」は予約制だが、南郷18丁目クリニックは予約なしで診療が受けられ、「もの忘れが気になったらすぐに受診してほしい」と話す。
- 理事長/野中 雅氏
- 1985年札幌医科大学卒業。札幌医大脳神経外科入局。2009年白石脳神経外科病院副院長、12年より院長、14年より理事長。日本脳神経外科学会・日本脳神経血管内治療学会各専門医ほか
- 脳神経外科医師/松村 茂樹氏
- 1983年札幌医科大学卒業。2025年4月札幌白石記念病院入職。同年9月医療DX推進室長兼務。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。日本認知症学会認定専門医・指導医

