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医療法人社団 支心
ふたば診療所

外科・内科・緩和ケア内科・高齢者内科

患者と家族に寄り添う、病気の悩みと困り事の相談所
コミュニティーの継続と自立した生活をお手伝い

会話と相談を重視した外来診療
患者の思いに寄り添う訪問診療
 訪問診療と緩和ケアに特化して開院した「ふたば診療所」。2023年9月からは一般外来診療(火・水・木曜の午後1時~4時までの完全予約制)も開始し、多くの病気を持っている高齢者や、いろいろな悩みを抱えている人が何でも相談できる『病気の悩み相談所』を目指し、一般的な診療はもちろん、「薬以外にも良くなることは必ずある」と、会話と相談を重視した診療を行っている。
 ふたば診療所の特長は『最期まで住み慣れた自宅で過ごしたい』『一人では通院が難しく、付き添いや介助が必要』という人に対して、医師と看護師、介護員やケアマネジャーが密に連携し、365日24時間体制(デイサービスを除く)で自宅や施設に訪問して行う在宅医療と在宅緩和ケアにある。また、訪問看護(在宅リハビリ含む)や訪問介護、居宅介護支援事業所も付帯し、サービス付き高齢者向け住宅「ホスピス・ケアふわり」も隣接。必要なときに必要な看護と介護のサービスをきめ細かくスピーディーに提供する「定期巡回・随時対応いつでもふわり」の取り組みなど、医療・介護・福祉の広範囲で在宅療養生活をサポートする。入院が必要な場合には、患者の病状や家族の希望に応じて連携する総合病院や専門病院に紹介する体制も整っている。
緩和ケアの本質は、患者と家族のQOLを向上させるためのもの
 在宅医療に携わって30年の経験を持つ医療法人社団支心の理事長で、ふたば診療所の谷藤公紀院長は「在宅医療に対して、まだまだ多くの患者さんやご家族が『何かあったらどうしよう』『私たち家族には何もできない』という漠然とした不安を抱えながら自宅での生活や介護を行っています。そのために『やはり病院が安心』という考えに至る方が多いのです」と話す。また、在宅医療の中での問題として、『介護をしたくない家族』と『介護をしたいけれどできない家族』、『家族に介護してもらいたくない患者』と『家族に介護してもらいたい患者』がいることも課題の一つと話す。「ある患者さんは『家族に負担をかけながら、不安な思いをして家にいるのはつらい』と、入院を希望されました。ところが入院手続きの最中に『やっぱり家に帰る』と言い出したそうです。よく話を聞くと、『頑張って介護をしてくれる家族の疲れていく様子を見ているのがつらくなった』と入院を希望されたそうですが、本心は『自分の家に居たかった』そうです。患者さんご本人やご家族が本当に望んでいる生き方に役立てる医療とは何か。あまりにも個人差があり、常に考ながら診療を行っています」。
 在宅医療でもう一つ重要なのが『緩和ケア』である。しかし、いまだに終末期の患者に行う痛みを和らげる治療と考えている人が多いという。「本来『緩和』とは、生活をしていく上でのつらさ、何らかの不自由さや不便さを少しでも軽くしてあげることの全てを意味しています。患者さんはもちろん、ご家族を含め、心と体の状態を整え、日々の暮らしの問題に向き合えるようにするお手伝い、それも緩和ケアの一つなのです。『何かあったらどうしよう』という不安、『私たち家族には何もできない』、『家族に迷惑をかけている』という悩みなど、これらを取り除いてあげることも『緩和ケア』なのです」と、『在宅緩和ケア』の役割と大切さを訴える。
 また同時に、患者本人が最後まで主導権は手放さないということも重要だと話す。「生きる上でのつらさとは、体の痛みだけではなく、自分の願いをかなえられない、その方の選択する自由を奪ってしまうことが最もいけない事なのです。最後の最後まで患者さんご本人の自主性や自律性を守り維持してあげることが、緩和ケアの本質だと思っています。例えば、がんの標準治療後に、緩和ケアを取り入れた患者さんと、取り入れなかった患者さんを比べたとき、緩和ケアを取り入れた患者さんの方が延命効果を得られたという論文があります。ご本人の自主性や自律性を重んじた暮らしを提供することで、その方が持っている本来の力が発揮され、それによって免疫力も上がったり、体調も安定し、結果的に延命にもつながるというわけです。このことは、WHO(世界保健機構)で定義されている緩和ケアの目的である『患者とその家族のQOLを(中略)向上させるためのアプローチ』にもつながると言えるでしょう」。
大切なのは患者のコミュニティーと自主性・自律性を重視したケア
 さらに谷藤院長は、本当の意味での在宅医療とは、自分たちが長年暮らしてきた『コミュニティー』の中で継続して提供されるということが本来のあるべき姿ではないかとも話す。「『コミュニティー』とは、広辞苑で調べると『一定の地域に居住し、共属感情を持つ人々の集団。地域社会や共同体』と定義されています。要するに、長年住んでいた自宅だけでなく、地域の方々や生活環境、まさにコミュニティーの存在がその方にとってのQOLを向上させるためには重要だということなのです。
 当診療所では、これまで介護事業者や医療者との連携を中心とした自宅や施設内での在宅医療を行ってきましたが、今後は地域のコミュニティーとも連携し、地域のイベントなどにも参加しながら、当診療所で行っている『困りごと相談』の実施など、地域での暮らしを支える在宅医療や在宅緩和ケアにもつなげていきたいと考えています。在宅医療とは、医者の配置義務のない施設で、あるいは一人では安全に通院できない方のために行う訪問診療です。病気の種類やその重症度、病気として明確に診断の付かないような状態の方でも、今まで暮らしてきたコミュニティーの中で、いかに自主性や自律性を保って暮らし続けられるかということを、その方やご家族と一緒に考えていくことも在宅緩和ケアだと思っています。必要としてくれる方がいるならば、その方が暮らしているコミュニティーの中に足を運び、コミュニティーの継続と、自立した生活を継続するためのお手伝いに力を注いでいきたい」と谷藤院長は話す。
理事長・院長/谷藤 公紀
東京医科大学卒業。東京医大外科第3講座で消化器がんの治療・研究に従事。谷藤病院で消化器科、外科、内科を担当し障害者病棟、療養病棟の開設に携わる。2009年ふたば診療所を開設

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