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　開設から100年以上、東胆振・日高地域の基幹病院として中心的役割を果たしてきた王子総合病院。病床数440床、ICU8床、血液浄化室30床、外来化学療法室20床などを擁し、25科、医師84人（初期臨床研修医を含む）以上で診療にあたり、地域がん診療連携拠点病院、地域災害拠点病院、地域周産期母子医療センターの指定、病院機能評価機構認定のほか、東胆振・日高地域の2次救急医療機関として、救急車搬送患者数は前年に比べて約700人増加し、約4700人となった。
　2022年には心血管造影装置を更新し、循環器などの血管治療を含めた救急治療機能を向上。最新鋭のCTや2台のMRI、がん診断に威力を発揮するPET／CT装置、がん放射線治療用装置を備え、がん治療などの高度な医療を実践。手術支援ロボットのダ・ヴィンチによる手術は前立腺がん、婦人科系疾患、直腸がんに加え、22年から肺がんなどの呼吸器外科疾患にも活用し、従来と比べより低侵襲な手術が可能となっている。
　がん診療連携拠点病院として、常勤の放射線治療専門医による放射線治療や、年間8500件の抗がん剤治療を実施。23年からは乳がん専門医が常勤となり、乳腺外科を開設し、乳がん治療にもさらに力を入れる。また、医療圏内唯一の診療部門となる心臓血管外科では胸部・腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術を行い、循環器内科では毎年200例以上の経皮的冠動脈インターベンションを実施。23年度も地域医療連携に力を入れ、地域の「かかりつけ医」と入院検査・治療が必要になった際の病院の主治医との2人主治医制を推進する。病院理念にある「安全で最善の医療を提供」のため人材の確保・育成にも注力している。※データ数字22年度実績