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医療法人社団 支心
ふたば診療所

外科・内科・緩和ケア内科・高齢者内科

“最後のかかりつけ医”を目指す、病気の悩み相談所
「自分が望む暮らしがしたい」をお手伝い

会話を重視した外来診療を開始
心と体の状態を整えるお手伝い
 訪問診療と緩和ケアに特化して開院した「ふたば診療所」が、2023年9月1日から一般外来診療を開始した。新たな診療体制は、月・火・木・金曜の午前9時から12時まで、1枠15分の完全予約制で外来診療を行い、午後1時から5時までと、水曜の午前9時から午後5時まで訪問診療を行う。
 外来では、特に多くの病気を持っている高齢者をはじめ、いろいろな悩みを抱えている人が何でも相談できる“病気の悩み相談所”のような場所を目指し、一般的な検査や治療、薬の処方はもちろん、薬以外にも良くなることは必ずあるとの考えから、会話と相談を重視した診療に力を注ぐ。また、訪問診療の中で培ってきた緩和ケアを外来でも提供していくという。
「緩和ケアについては、一般の方はもちろん、医療従事者でも、いまだに終末期の患者さんに行う痛みを和らげる治療と考えている方が少なくありませんが、緩和とは生活をしていく上でのつらさ、何らかの不自由さや不便さを少しでも軽くしてあげることの全てだと思います。ですから緩和ケアとは、患者さんとご家族が心と体の状態を整え、日々の暮らしの問題に向き合えるようにするお手伝いでもあると思っています。その問題について一緒に考え、取り組むことが私の役割と考え、病気があっても希望と自由を諦めないように、病気を診るのではなく、人を診るように心掛けています」と、医療法人社団支心理事長で、ふたば診療所の谷藤公紀院長は話す。
 特に高齢者の場合、たくさんの持病を抱え、複数の診療科に通い、1日に何十種類もの薬を飲んでいて、そのことが苦痛になっている人が多いという。「末期がんの患者さんの例ですが、オピオイド(麻薬性鎮痛薬)という薬を食後の朝8時と夜8時に飲むように医師から言われているのですが、その時間に薬を飲むことがその方のライフスタイルに合っていないため、それが苦痛だと言うのです。朝の8時は家族がみんな忙しくて薬を飲むのを手伝ってもらいにくい。夜の8時は家族が遅く帰ってきて疲れているので頼みにくい。実はもともと朝食を食べる習慣がないため、食後と書いてあるから飲めないと悩まれている方もいます。
 そこで言えることは、やはり、その方の話を聞く、そして一緒に話し合っていくということです。在宅診療を始めて30年、数えきれない患者さん、ご家族と向き合ってきましたが、ご高齢の方ほど、その方のこれまでの人生や経験の中から育まれてきた物事に対する見方や考え方というものがあり、それは簡単に変えられるものではありません。薬を飲むということも同じです。あくまでも主体は患者さんです。その方の人生にとって本当に役立つものは何かを一緒に考え、その上で必要なものを提供することで、その方の心と体の状態を整え、日々の暮らしの問題に向き合えるようにお手伝いをすることが私たちの役割なのです。
 ある施設から当施設(ホスピス・ケアふわり)に転居されてきた方の例ですが、当初は認知症の末期で、食事も取れず脱水も進んでいて、予後数週間から10日と言われていましたが、入居から2年、生き生きと普通に暮らしています。話を聞くと、以前の施設では嫌なことや強制されることがあり、とにかく自由がなかったと言います。自分の過去の生き方、物事に対する考え方に合った生活ができないことが苦痛だったと。その方の物事に対する考え方に寄り添ってあげるだけでも、いろいろな部分が活性化されてくるということです。
外来を通して提供したいのは高齢者総合診療と在宅緩和ケア
 当院の外来診療の目標は、複数の診療科に通わなければならい、1日に何十種類もの薬を飲まなければならないなど、特にお年寄りの方の場合、そういう苦痛を軽くしてあげるだけで、ちょっと気持ちが明るくなれたり、元気になれるのではないかということを目指しています」と谷藤院長は話す。
 谷藤院長の専門は消化器外科で、東京での勤務医時代には救急医療にも携わり、整形外科や皮膚科、泌尿器科を含め、外科系疾患の治療経験も多く、一般的な内科系疾患にも幅広く精通する。「もちろん今は整形外科の手術を行うことはできませんが、保存的治療であれば手当てできますし、専門的な治療が必要かどうかの判断もできます。高齢者に限らず、複数の診療科に通わなければならない、1日に何十種類も薬を飲まなければならないのがつらい。あるいは切り傷など、救急病院に行くほどではないが、どこに行けば良いか分からないなど、苦痛やお困り事を解消するためのお手伝いはできると思っています。何でも相談できて、何でも診てくれる、できないことや専門的な治療が必要な場合には適切な医療機関に紹介してくれる、そんな存在でありたい」。
医療・介護・福祉の連携で在宅療養生活をサポート
 訪問診療は、医師、看護師、介護員、ケアマネジャーが密に連携し、365日24時間体制(デイサービスを除く)で、医療機関で診断がついている患者のほか、病院受診歴や紹介状がない人、身体のことで悩んでいる人、ショートステイでの訪問診療や往診にも対応。訪問看護(在宅リハビリ含む)、訪問介護、居宅介護支援事業所も付帯し、サービス付き高齢者向け住宅も隣接。看護と介護が一体となって、必要なときに必要な看護と介護のサービスをきめ細かくスピーディーに提供する「定期巡回・随時対応いつでもふわり」の取り組みなど、医療・介護・福祉の広範囲で在宅療養生活をサポートする。また、各総合病院や専門医とも密接に連携。市立釧路総合病院や釧路労災病院には入院ベッドを確保し、末期がん患者の緩和ケア病棟への受け入れ体制も整う。
「外来に通われる患者さんに対しても、必要に応じて往診も行い、通院が困難な状況になった場合には訪問診療で対応することもでき、施設を希望される場合には施設探しのお手伝いも行います。そして、できれば、その方にとっての“最後のかかりつけ医”として選んでもらえるようになれればと願っています」と谷藤院長は話す。
理事長・院長/谷藤 公紀
東京医科大学卒業。東京医大外科第3講座で消化器がんの治療・研究に従事。谷藤病院で消化器科、外科、内科を担当し障害者病棟、療養病棟の開設に携わる。2009年ふたば診療所を開設

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